設計事務所アトリエシゲが教える住まいに関する情報や裏技 No.311「設計者プランニングの勘どころ 島に建てるときはの巻」
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設計事務所アトリエシゲが教える住まいに関する情報や裏技

「家は叶う 建つべし! 建つべし!」個性派住宅を数多く手がけた建築家が楽しいすまい奪取への情報や裏技をわかりやすくときにはおもしろおかしく提供いたします。

No.311「設計者プランニングの勘どころ 島に建てるときはの巻」

今回の特集でも魅力的な空間作りをするためには、
「このポイントを押さえておけばもっと効果的になる」という、
設計者の勘どころをご紹介したいと思います。

「小島でペンションでも開きながらのんびり暮らしたい」と考えたTさん。
自分の生まれ育った島に帰って、使っていた無いあの山林を
切り開いて住む計画をはじめました。
土地は先祖のものだし、田舎だから人件費も安いはずだし、材料の木も
島中にふんだんにあるのでペンションぐらいの建築費は叶うものと
目論見ました。

先ずは大工さんを探しました。
島なので大工さんの数も多くはありません。
多いどころか専業大工さんは誰もいなかったのです。
漁師の合間にアルバイト程度に手元をやったり、船をつくる職人がたたいたり。
よく聞けば、大きな島にいる大工さんに泊り込みで作って頂くのが
一般的だったとの事でした。

島の木をと考えましたが、木材に加工する場所がありません。
島の木を使うとなると木を切り出し、港まで運搬して製材の出来る島に持って行き、
また、船で運搬するととなり、膨大なコストになります。

島の中程の森林地帯は実はシロアリの巣だらけと言うことも判り、木造では直ぐに
ボロボロとのことです。
木造は諦め、鉄筋コンクリートの道も考えました。
「随分、予算アップになってしまったなぁ」と、他人事のように思うようになりました。

ところでインフラはどうなのでしょうか。
島の真ん中では上水道の管は来ていません。
Tさんは井戸を掘ってその水を利用しようと考えました。

直轄の水道局に問い合わせてみると
あの辺りを掘っても硫黄分を多く含む水しか出ないので飲料水としては不適格とのことで
した。
仮に飲料水として使うためには村全体の住民が利用できるぐらいの大掛かりな浄水場
施設になってしまうので論外だとのことでした。

木造もダメ、人件費もダメ、水も電気もダメ。
完全に打ちひしがれてしまったTさんは役所になんの気なしに寄れば、
この島一体は国立公園内なのでむやみに建物を建てることが出来ず、
もし、建てるとなると港近くの集落のみとなるとのことでした。

のんびり暮らすにも色々調査が必要ですね
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