設計事務所アトリエシゲが教える住まいに関する情報や裏技 No.282「湯山紀行」国内編 その1 (サザエ堂)
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設計事務所アトリエシゲが教える住まいに関する情報や裏技

「家は叶う 建つべし! 建つべし!」個性派住宅を数多く手がけた建築家が楽しいすまい奪取への情報や裏技をわかりやすくときにはおもしろおかしく提供いたします。

No.282「湯山紀行」国内編 その1 (サザエ堂)

「ユヤマノリユキ」ではありません。
「ユヤマキコウ」と読んでください。(笑)
旅行先で見たモノについておもったことを綴りたいと思います。
1回目は「サザエ堂」

「サザエの渦巻きのように建物内部が渦巻状になっている」
こう書いてあるだけでちょっと気になりませんか?

自走式の駐車場のように上へ向かってグルグル上がれるようになっています。
スロープ上のものもあれば階段状のものもあります。
平たい部分の床が基本的には無いので生活には不向きな建物。
で、何のために出来たかというとお手軽御参り用として考えられたのです。

少々乱暴な言い方になってしまうが、
例えば四国の「お遍路さん」は四国八十八ヶ所霊場巡ることで
普段の生活にない物を感じ、生きている喜びを実感することが出来る、
ご利益のあるオリエンテーリングである。

同じようにして関東や東北の各地にもこのような霊場巡りプログラムが組まれており、
ご利益を求めて信者達が走破していた。
しかしながら農業を営む傍ら、そうそうお参りもしてはいられない。
そこで登場したのがサザエ堂である。

サザエ堂の内部は上に向かってスロープ上にグルグルと回っており、
その途中途中に観音様が祭られているのである。
グルグルの頂点には半月型の橋があり、それを渡ると今度は
下りのグルグルになるのである。
つまり、二重螺旋となっており、登った人とは出会わないような仕組みになっている。
下に到着するころには三十三観音を巡ることが出来てメデタシという訳である。

ところでこのようにユニークな建物が余り評価されないのは何故だろうか。
答えはそのプロポーションにありそうだ。
二重螺旋の構造をつくるために意匠に無理が生じているのである。
自然界にはサザエのように曲線を多用しているものが多く見受けられる。
逆に水平、垂直で出来たものは皆無に等しい。

一方、人間の作り出す建物は加工や架工の合理性から直線的な材料が選ばれる。
従って、螺旋のような本来、曲面で構成されたものを直線的な材料で処理するので
材料の無駄や細部の納まりが悪いのである。
つまり、素直な設計ではなく
外観に不安定感を感じられて何とも安心感が感じられないのである。
建物全体も黒ずみ係り、少々オドロオドロしさをかもし出している。

と、マイナス面ばかり強調してしまったがユニークさでは驚き度満点の建物である。

「会津さざえ堂HP」
http://www.geocities.jp/aizu_sazaedo/index.html
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