設計事務所アトリエシゲが教える住まいに関する情報や裏技 No261「玄関扉の話 1」
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設計事務所アトリエシゲが教える住まいに関する情報や裏技

「家は叶う 建つべし! 建つべし!」個性派住宅を数多く手がけた建築家が楽しいすまい奪取への情報や裏技をわかりやすくときにはおもしろおかしく提供いたします。

No261「玄関扉の話 1」

子供の頃、家の玄関は引違戸だった。
大正時代の洋館建築は既にドアだったが。
昔の窓というのは「間戸」と書いたように壁の間を塞ぐものとして
障子や襖が使われていた。
ガラスでは無いので直接、外を眺めることが出来ないが障子の和紙から
ほのかな明かりを採り入れることが出来た。
和紙一枚では夜寒いので広縁と座敷との境を唐紙を使った戸襖を入れた。

昭和初期迄、庶民の生活には土間空間が見受けられた。
農作業の仕込みや炊事を土間でしていたので玄関というより
ひとつの部屋だった。よって外から帰ってくると先ず土間に寄る。
土間との境にあったのは障子による窓。
つまり、窓から入っていったわけである。
時代劇の長屋は通りに面した障子の窓を開けると土間があって
玄関の役割していた。

土間に持ち込むものは農機具や家畜など大型のものや長モノがあるので
繊細な障子ではマズイのだろう。
次第に堅牢な木製大型引戸になっていった。
家に訪れる最初の扉だったから重厚感も出したくなったのであろうか。

戦後、第二次産業の増加に伴い、文化住宅という新しい形態の家の流れになり、
土間が消滅した。
土間に変わる入口が玄関だ。

玄関の原義は「禅宗で、玄妙な道に入る関門。転じて、禅寺の方丈への入り口」
とのこと。スゴく格式がある。
江戸時代は名主宅だけが玄関を構えることを許されたのでいう。
「床の間」といい時代の流れでOKになった途端、庶民が飛びついたのだろう。
今も昔も変わりませんね。

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