設計事務所アトリエシゲが教える住まいに関する情報や裏技 2009年10月
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設計事務所アトリエシゲが教える住まいに関する情報や裏技

「家は叶う 建つべし! 建つべし!」個性派住宅を数多く手がけた建築家が楽しいすまい奪取への情報や裏技をわかりやすくときにはおもしろおかしく提供いたします。

No.317「残念な施工 2」

「残念な施工」の知人の建築現場も
いよいよ完成間際。
どうなったのでしょうか?

小屋裏収納に登ると、天井面に設置する断熱材を確認しました。
ヒトが夜、寝るときに布団に体がすっぽり包まれることで 暖かくなることと一緒で、
建物を断熱材でスッポリと包むことで効果を発揮するものです。
当然、天井部分もくまなく断熱材が設置されてなければいけないのですが、
何故か所々、断熱材が抜けておりました。

よく調べると、押入れの上の部分だけ抜けているようです。
私なりの解釈なのですが押入は湿気を帯びやすいので
上に断熱材を敷くとカビやすくなるので施工していないのかな
とも思いましたが、本来の断熱効果が失われてしまうので
公庫基準並みの標準施工が好ましいと思います。
(第三者機関の検査ではNGとなります。)

その小屋裏収納です。
小屋裏収納といえども普通は壁と天井で囲い、
小屋裏換気口から進入する埃や虫を避けるのですが、
この施工では床を張って壁の立ち上げを少しつけただけで
終了しておりました。
小屋裏全体のメンテは楽になるのですが、、、、

階段の「ささら」という板の切り口です。
集成材で作られているので切ると合板の断面のように
なります。この断面は本来、下地となるので上に単板を
貼ってあたかも本当の木のように補修するのですが、
ペンキを塗っておしまいにしておりました。

「これでいいのかなぁ~」
と呟くようにおっしゃっていたコンセントプレート。

隅に穴が空いたままです。
穴は他のコンセントにも多く見受けられました。

和室の特長である、長押(なげし)と鴨居(かもい)です。
日本人の繊細さが滲み出る、デリケートな部分なので
節の無い、柾目の美しい木が使われるのですが、
長押は白い部分と赤い部分が完全に分かれ、
鴨居部分に至ってはスラッシュマークのように斜めに色分け
されておりました。

第三者機関では床下点検口と天井点検口を設置することが
義務づけられております。

なので床下収納庫などを設けて、点検の際にはそれを外して
潜りこむようにするのですが、
このお宅は床下収納の設置場所を巡って、ウオサオしているうちに
設置を忘れてしまったそうです。

結局、階段下の収納の床を一部張らないでそのまま床下に
潜りこめる様になっておりました。
この後、どうするのでしょう。

建築後半に使っていた仏壇が実は入らないことに気が付き、
慌てて造り付けに変更したけど、今度はお位牌が入らなかったという、、、

扉もご覧のように外側にハミ出してしまうので
横の出入り口や押入の取手に邪魔になりそうです。

追加工事の見積りも一切、判らずこれから戦々恐々だと
おっしゃっていたのが印象的でした。
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No.316「残念な施工 1」

「残念な施工 1」

知人から自宅の新築現場をチェックして欲しいと
依頼があり、拝見して参りました。
欠陥住宅とまではいかないのですが、
職業病なのか色々、目に入ってしまいます。

建築会社さんは地場の木を使って建てることを売りにしている会社です。
化粧の木がふんだんに使われる和風住宅はなかなかなもの。
「昔はこんな木の香りがする家ばかりだったよな」などと
思わず懐かしんでしまいました。

懐かしい訳は他にも在りました。
画像の窓はガラスルーバー窓(ジャロジー窓)といい、15年程前に
爆発的にヒットした商品です。
手前のハンドルを回すとそれぞれのガラスが90度近く回転をして
気持ちよい風が入ります。
雨の日でも少し開ければ雫が入り込むことなく換気が出来るのです。

ところがこのガラスルーバー窓は外側簡単にガラスが外せることから
泥棒の標的になってしまい、防犯上弱い窓になってしまいました。

また窓を完全に閉めてもガラス同士の間から風が漏れて入ってくるため、
気密性能が高まった今日の住宅にはそぐわず、殆んど使われる
ことがなくなっていたのでした。

一部の商品では二重ガラスにすることで気密性を高めていますが、
画像のようなシングルガラスは殆んど使われないのでした。

次に壁の断熱材を拝見しました。
断熱材の施工を正確に行なわないと結露の発生率を
高めてしまいます。
断熱材は壁の部屋側に敷き込み、壁の外側には空間を作り、
空気層とします。
そうすることで結露から防ぐのです。
(外断熱はこの限りではありませんが)

断熱材はタッカーという大型のホチキスを用いて柱の表面に固定しますが、
この画像の施工は柱の内側で固定をしていました。
これでは断熱材が壁の外側に押し込まれて空気層が無くなって
しまいます。

ホチキスで固定する間隔も決められたように施工されて
いないので画像のように捲れてしまいました。

数十年住むと断熱材が重みで下に落ちてしまうかもしれません。
標準的な施工は画像のように柱の表面にタッカーで
留めてます。

地面がタテに揺れることで柱が土台から抜けて倒壊してしまった、
阪神大震災の教訓を生かして開発されたのが「ホールダウン金物」です。
この金物を使って柱を直接基礎に固定するものなのですが、
画像では指定のリングではなく、座金という本来とは別の使い方を
しなければならない金物が使用されておりました。
これでは木が痩せてきた場合、効果を発揮するのか疑問です。

建築基準法では10年間の瑕疵担保保証を施工業者に義務づけて
おります。施工業者が万が一、倒産すれば消滅してしまうので、
多くの施工業者は財団法人の第三者機関に依頼をしてそちらが変わって
保証するようになりました。

なので保証会社が建築中に数回の現場を検査して、間違った施工で
あれば厳しく訂正の指導をしているのです。
どうやらこの現場では第三者の目が光ってないように見受けられました。
階段の上部を利用して電話やメモが取れるカウンターを 依頼したところ、

カウンター天板に床と同じフローリングが張られていました。
ボールペンが「ガクン、ガクン」してしまいますね。
こだわりの施工会社もこだわっていないところのチェックが
必要だと感じました。

ところでこれらの施工を直してもらうのにお施主さまは
どういったアクションをすれば良いのでしょうか?

直接、大工さんにお願いする。
工務店の監督にお願いする。

どちらも何となく言い難いですよね。

こんなときに間に設計者がいると設計者の声として
是正することが出来るのでお施主さまの気苦労も
大幅に緩和されます。

もっとも、設計者が事前にチェックしてお施主さまが見る前に
直しておきますが、、、

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No.315.5痛い夏は「シェード」の活用を。

暑い夏は「シェード」を活用してみましょう。
もう、秋で遅い提案ですが、、、、、

日本の住宅は「夏を旨とする」のが基本でした。
深い軒先と高い天井、風鈴で涼しさを演出して、打ち水で冷を呼びました。

最近の住宅事情では潤う程に庭も持てず、軒先も伸ばすどころか
無くしてしまうお寒い状況。(こんなことでさむくなってもダメですね。)

気密性と断熱性を上げて力技で涼しい家をつくりあげてますが、
それでも窓からの直射日光は室内温度を上昇させ、床板を紫外線で傷めます。

昔の長い庇の代わりに「シェード」を活用してみてはいかがでしょうか。

畳一枚分のものからオーダーでブルーシートのような大きさまで自由自在です。
ポリエチレンやポリプロピレンを編みこんだものが多く、水洗いも出来、
軽くて丈夫です。
特殊素材を含ませて遮光率約80%も品まであります。

私がお手伝いさせていただいた住宅では庭をハイウォールで囲み、
夏はその上にシェードを張り巡らせて、もうひとつ部屋が誕生しております。

ごく普通サイズの脚立があれば設置にも時間が
掛からず、シェード本体は畳んで小さくなるので納戸や
シューズクロークに仕舞えます。

最近のシェードはタフなので台風の日でも最悪、取り付けたままでも
切れたり、取れたりしません。
余程の豪雨で無い限り、雫も中央の一極集中で落ちるのではく、
まばらに落ちることなので床に落ちる音もそんなに気にならず、
梅雨の時期などはむしろ目を楽しませてくれるようです。

Webで「シェード」で検索すれば様々なお店がヒットしますので
試してみてください。

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No.315「3Dマイホームデザイナー」は侮れないぞ!!

家を建てる際に「自分で間取りやカタチを考えたいな」
と思っている、一般ユーザー向けの3Dソフトです。

¥9800とリーズナブルな価格設定もあり、結構人気も高いです。
たまにお客さまが照れながら描いて来られる事もあり、
デモンストレーションに参加して参りました。

本当に簡単に間取りが出来上がってきます。
我々、本業のような詳細な情報を入力することのないので
立体作成能力を最大限に高めていました。

住宅設備機器の会社とのタイアップもしているので
内部の家具なども結構、リアルです。

車も本物そっくり。
ゲームソフトのようなリアルさです。
私が感心したのはここから。

お嬢さんとワンちゃんが部品で選べます。
エプロン姿のお父さんもあるので
共働きのご家族の計画などでも話が弾みそうです。
開発者が面白い話をしてくださいました。

開発者:「このソフトは新築を考えいる一般ユーザー向けの他にも
活用方法があるのでして、、、」

私:「例えばどのような・・・」

開発者:「はぁ~、例えば部品の中にはメイド姿の女性とか・・・」

私:「・・・・・・・・・・・」

開発者:「駐車場に蒸気機関車も置けるのですよ。」

私:「これはもしかして・・・・・・・・・・・・・」

開発者:「え~、鉄道マニアさん達にも楽しめたらなぁと・・・」

私:「着眼点が鋭いですね!」

開発者:「ヘリコプターも置いてみました。」

私:「これは航空マニア向けも兼ねているのですね。」

開発者:「具体的にこういうものと家のサイズを比べるもの面白いのではいかと、、」

私:「・・・・・・・・・・」

開発者:「実を申しますと、警察や消防署もお客さまでして、事件現場の再現に
使われているそうです。人の形をした輪もパーツも用意しております。」

私:「シュールですね。」

仕事の種はこんなところから生まれてくるのだと感じました。

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