設計事務所アトリエシゲが教える住まいに関する情報や裏技 2004年08月
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設計事務所アトリエシゲが教える住まいに関する情報や裏技

「家は叶う 建つべし! 建つべし!」個性派住宅を数多く手がけた建築家が楽しいすまい奪取への情報や裏技をわかりやすくときにはおもしろおかしく提供いたします。

No.185「心地よい光を呼び寄せるコツ 3 」

同じ面積なら横長の窓に比べて縦長の窓の方が
光を長い間取り込んでいるというデータがあります。

西陽が暑く感じられる時がある為、窓は大きくしない方が
良いようです。
只、そこからの景色が格別であれば別です。
心地よい時間を過ごす為の重要な要素なので
日除けルーバーなどを付けて対処しましょう。

これまでは建物に対する窓の取り付け方を書きましたが
肝心なのは建物周囲の環境です。
遮蔽物が何も無いというのは現実的ではないでしょう。

隣地が密集している場合は建物と建物の間を狙って差し込んでくる
光を捉えましょう。
設計段階で現場に立って、設計者と相談すれば効果的な光がふんだんに
降り注ぐこと間違いありません。

水廻りは優先順位からどうしても北側になってしまって
光を期待出来ず、諦めてしまうこともあります。
工場の屋根を思い浮かべてください。
あののこぎり型のギザギザ屋根はどんなに北側でもまんべんに
光が届くように工夫された素晴らしい屋根です。
住宅にも取り込むとたとえ北側に台所があっても快適な朝を迎えること
が出来ることでしょう。

Mr.ROBOT(手前味噌ですみません)
http://homepage3.nifty.com/at-shige/index2.html

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No.184「心地よい光を呼び寄せるコツ 2 」

光を導くコツの続きです。
前回の話ではなるべく高いところに窓をつけると
冬の傾斜角度の低い光も導くことが出来るとご紹介いたしました。

これを更に発展させてもっと高い位置に窓をつけてみることも一案です。
吹抜に窓をつけるのも良いですが
2階などでは小屋裏で本来屋根の中に隠れてしまう部分を部屋側と
して傾斜天井とし、その部分に窓を付けます。
その位置であれば普通の2階建隣地から覗かれる心配もありませんし
一石二鳥の効果が狙えます。

一番効果的な方法は天窓(トップライト)を設けることでしょう。
壁面に取り付けた窓に比べて同じ面積であれば三倍の光の量が入ってくると
言われております。
建売住宅などで営業マンがお得とばかりに
「この物件には夢の天窓が付いております!」と紹介しているのをテレビなど
で目にすることがあります。
これは率先して取り付けた訳ではなく、
建築基準法には各部屋には必要な光を入れなければいけない計算があり、
その計算が壁の窓では満たされない部分については三倍算入出来る天窓を取り
付けて対処したという訳です。

どちらにせよ効果的なのにはかわりありせん。
天窓には取り付けるコツがあります。
天窓面が南側を向いていると夏、部屋無いは熱気で厳しいものになります。
何しろ日差しが三倍なのですから。。。
一般的には北側面を向くように設計します。
安定した光が差し込むことでしょう。
北側面に天窓を取り付ける際の注意は冬の結露です。
部屋が化石燃料によって暖まり、水蒸気が発生すると外部と接する窓には水滴が
たまります。北側の寒い面に特に現れます。
天窓はいち早く部屋側のガラス面に水滴が溜まり、斜面に沿って流れ出します。
この水滴を受け止める皿が無いと天井から水滴がポタポタ垂れたり
カビが生えたりします。
結露受けのついた天窓にしましょう。



No.183「心地よい光を呼び寄せるコツ 1 」

住まいの計画を進める際にまずご要望を伺うのですが
ほとんどの方が暖かい家、明るい家にして欲しいと言われます。
必然的に敷地の南側に庭などを設けて建物本体がなるべく北側になるように
配して光を導くことが一般的になります。

ヨーロッパ、特にイギリスなど緯度が高い地方程このテクニックは重要で
なくなります。
冬はとても寒く、夏でも日本の秋のような天気なので光による暖は
最初から期待しておりません。
暖房設備によって家を快適に保っています。
話はそれますがイギリスの車にはクーラーと言うものが付いておりません。
日本に輸入される際には日本製のエアコンを取り付けております。
最近の車ですと標準で付いているものもありますが
日本車のようにひんやりとはせず生ぬるいものが多いようです。
メルセデスでさえもあまり効きません。
冷却装置(ラジエター)も夏よりも冬を重視した構造になっているので
オーバーヒートにもなりやすいようです。
その代わり暖房はものすごくよく効きます。
お国がらが出ていて面白いですね。

さて、光を導く方法です。
我々設計者にはセオリーがあります。
屋内のドアの高さの標準は2m(2000mm)です。
20年程前は1.8mでした。
天井の高さは2.4m~2.5mです。
部屋に入り、真ん中に立った時に部屋の東西南北の4面を眺めた際に
各面同士に統一性があったほうが良いのでドアの上端が2mならば
窓(サッシュ)の上端も2mに統一してそれから下に伸ばすように
設計します。
今、お住みの部屋が20年以上も前だったり和室だったりすると
ドアや窓の上端が1.8mだと思います。
試しに計ってみてはいかがでしょうか?

次に太陽の傾斜角度です。
夏は朝早くから陽が昇り、午後1時頃には真上付近になります。
日照時間が長いのでそれだけ暑いですね。
冬は日照時間も少なく太陽の角度も低いです。

夏は暑い為、あまり家の中まで光を導くことはしません。
冬は寒いのでなるべく導きたいですよね。
しかし、太陽の角度が低いので家の中までなかなか入りません。
これを解決する為には家の窓をなるべく高いところに取り付けることです。
セオリーを無視して
天井高一杯の2.5m付近を窓の上端にして取り付ければ
冬の低い太陽でも良好に取り込むことが出来ます。
傾斜角度も低いので取り込んだ光は部屋の奥の奥まで射す事でしょう


No.182「心地よい風を呼び寄せるコツ」

高気密高断熱住宅のように窓を閉め切って空調機の力技で
快適空間を作り出すのも屋外のストレスの多い都心では必要ですが
やはり、自然の風を受けながら生活するのが一番気持ちよいものです。
昨年のシックハウス法によりホルムアルデヒドが禁止となりましたが
それ以外にも家には有害な物質が含まれております。
健康の見地からでも家の換気は不可欠です。
今回は風を心地よく流すコツを紹介いたします。

1階より2階、2階より3階と上階になる程、風は吹きぬけます。
風の恩恵を受けたい部屋があるならばなるべく空に近いところに
持ってきましょう。

風は流れるものです。
滞っていては風ではありません。
マンションのチラシの間取り図を見ると
光の入る印と風の入る印が描いてありますが
部屋に1ヶ所しかないところがしばしばあります。
あれでは風をいうより空気がじわりと入れ替わる程度で
心地よい風は期待できないでしょう。
風が吹きぬけるには最低2ヶ所無くてはいけません。
それも別の面に。

部屋の対角上の窓2ヶ所を開けてください。
その際、風の入ってくる窓は小さく
風の出てゆく窓は大きく開けてください。
部屋の中で渦を巻きながら換気をしてくれます。

夏の朝は海から陸に向かって風が吹きます。
夜になると陸から海に向かって風が吹きます。
太平洋側にお住まいですと南が海で
北が山の場合が多いので
夜は南北の窓を開けてください。
北から南に向けて涼しい風が吹きぬけることでしょう。