設計事務所アトリエシゲが教える住まいに関する情報や裏技 2002年11月
FC2ブログ

設計事務所アトリエシゲが教える住まいに関する情報や裏技

「家は叶う 建つべし! 建つべし!」個性派住宅を数多く手がけた建築家が楽しいすまい奪取への情報や裏技をわかりやすくときにはおもしろおかしく提供いたします。

No.100「電気、水道、ガス」の考え方

電気、水道、ガスといった基本的な設備は、住まいの動脈ともいえるものです。
正しく取り扱えば暮らしを豊かに、快適なものにしてくれますが、
一歩誤ると事故につながりかねません。安全性には十分注意して、適切に
使いこなすことを考えてください。

電気の効果的な使い方
最近では、家庭内に電気を使う製品が多くなり200ボルトの契約をするケースが
増えてきました。
100ボルトに比べて基本料金が高くなりますが、使用料金は安くなるので、将来への
対応を考えると200ボルトのほうが特になることも多いかもしれません。
また、100ボルトとは別に、夜間は料金が安くなる深夜電力を利用する方法も考え
られます。
電気はメーターを経由して家の中に入り、分電盤からブレーカーを通って子ブレーカー
に別れ、電源やコンセントへと流れています。まずは専門家と相談の上、どのくらいの
回路(電気の流れる通路のこと)が必要なのかを見極める必要があります。
一戸建ての住宅の場合は一般に、まずゾーンごとに何回路必要かを考え、別に専用
の回路について検討することになります。多少の余裕をもって契約しておいたほうが
よいでしょう。また、間取りを考えるときには、照明やコンセントが適切な位置に来るよう
に配慮してください。

給水は水圧、排水は勾配がポイントです。
上水道には、スムーズに給水できるように水圧がかけられます。
これによって2階位までは給水が可能です。
現在では水圧がある自治体が多い為に3階でも直結で大丈夫な場合が多くなりま
した。詳しくは水道局に問い合わせて聞くことができます。
4階以上になると高架水槽をもうけるか加圧装置が必要になります。
給水管の口径と水栓の数の関係によって、時には口径変更や加圧装置が必要に
なることがあります。
一方、排水は自然の落下で流れるようになっているので、配管には勾配をつけなけれ
ばなりません。地下室をつくるときには、いったんくみあげて排水するなど特別の処理
が必要となるなど特別の処理が必要になることがるので注意してください。

ガスの取り扱いには十分注意
ガスは都市ガスとプロパンガスに大別されます。
都市ガスは各販売会社や地域によって多少成分が異なるので、それにあった
器具や配管口径を選ぶことが大切です。
プロパンガスはボンベ内のガスの圧力が外気温に左右されやすいのでボンベの設置場
所に十分注意して、使用の際は給気と換気を忘れないでください。

配線、配管は将来を考えて計画
基本設備は、床下や壁内、天井裏といった人の目にふれない部分に配されています。
それだけに後からはなかなか手を入れにくいので、事前に将来のことを考えて計画した
いものです。
たとえば、将来、2階にも水周りやキッチンをと考えている場合は、あらかじめ給排水や
ガスの配管も用意しておくことが望まれます。
また、2世帯が生活設備を完全に分けたり、併用住宅をつくるときには、
あらかじめ別々に契約するなり、子メーターを設けるなど、基本設備も明快に分けて
おいたほうがよいでしょう。

スポンサーサイト



No.099「採光、通風の工夫」2

空気の性質を知って、効率的な通風を
効率的な通風を考える為には、まず空気の性質を知る必要があります。
風は、空気が冷たいところから暖かいところへ流れ込むときに起こります。
また、空気を移動させるには、かならず入口と出口が必要です。
さらに、入ってくる空気の量と出ていく量は同じですから
入口と出口の大きさによって風のスピードが違ってきます。
したがって、窓をつくるときには入口は広く取り、出口を狭くすれば、出口の
ところで風のスピードが上がり、通風効果が高まることになります。

また、空気は、床や天井、壁などに沿って動きやすいという性質をもっています。
したがって、窓の配置によっては無風の部分が多くなることもあるので
注意してください。

間取りや建具の工夫も大切
通風を良くする為には、南側に広い開口部を設け、北側の開口部は最小限に
とどめたほうがいいといわれています。
しかし、廊下をはさんで南北に部屋が分かれる場合は空気の流れが途中でストップ
してしまいます。
ドアの位置を考慮したり、ガラリ戸にしたり、地窓の採用や廊下にも窓を設けるなどして
北側に風が抜けるように工夫しましょう。
また、地域によっては夏などは夜、北から南に向かって気持ちの良い風が吹いた
りします。
この場合はセオリー通りでは無くよく風の通り道を考えて計画をされるとよいでしょう。

暖かい空気は高いところにたまるので、北側に高窓を設けると、夏の暑さを防止する
のにも役立ちます。
階段室などの吹き抜けの上部に開閉できるトップライトを設ける方法も有効です。

換気に必要な開口面積の規制。
建築基準法では、採光だけでなく、通風に関しても一定の面積の開口部を設けるように
定めています。それによると、人間一人が、快適で健康的に暮らしていくためには、
一時間に焼く20立方メートルの新鮮空気が必要とされています。
したがって、居室の開口部の面積は、その空間の床面積の20分の1以上に
しなければならなっことになっています。
ちなみに、建築基準法でいう居室とは、
「居住、執務、作業、集会、娯楽そのたこれらの類する目的の為に継続的に使用する
室」のことをしめします。

No.098「採光、通風の工夫」

日本の住まいは昔から、採光、通風を重視して開放的につくられてきました。
しかし、最近では冷暖房完備の普及やアルミサッシュ(アルミサッシではなく
正式にはアルミサッシュといいます)の使用などで密閉化が進んでいます。
住環境の悪化した現在、仕方の無いことかもしれませんし、それなりに
快適な生活を営むことは出来ますが、健康的な暮らしの為には、自然の
光や風を取り入れる工夫は必要です。

視点を変えた採光の工夫
敷地が狭小化し、隣家が間近に迫るといった状況が多くなってくると、一般的な
考えにとらわれずに窓の形や位置に工夫をしなければならなくなります。
例えば、外部からの視線を気にせずに光をたっぷり取り入れるには、トップライトや
ハイサイトライトのような高い位置の窓が有効です。
また、出窓の正面を壁にして、側面や上部を開口とする方法も、小さいながら採光に
威力を発揮し、プライバシーを確保しやすい方法です。
建物によって外部から遮断された中庭や坪庭に向けて大きな開口部を設けるのも
よいでしょう。浴室につづくバスコートや、開放的なサンルーム周辺は、ガラスブロック
や植栽などで光を取り入れながら視線を遮る方法も考えられます。

光の効果を考えた演出
採光には、いかに効果的に光を取り入れるかという、室内空間の演出の面からの要求
も増えてきました。季節や時刻によってさまざまに変化する光と影は、室内に趣きを
与え、自然をより身近なものにしてくれます。とくに、トップライトやハイサイドライトは
演出効果が高いので、積極的に取り入れるとよいでしょう。
また、窓は室内からの外の景色を楽しむものでもあるので、眺望を考えて位置を考え
ることも大切です。

法的に定められている採光の条件
これらの工夫の前提になるのは、窓の面積です。
建築基準法では、部屋の大きさに比例して窓の最低必要面積が定められており、
住宅の場合は部屋の面積の7分の1以上が必要とされています。
これは、8畳の部屋なら約2平方メートルとなり、一般的な1間幅のはき出し窓が
あれば十分ということになります。
また、幅が1間以上ある襖などで2部屋が連続する場合は、2室を合わせた面積
の7分の1以上の窓面積をとればよいので、1方を窓の無い部屋にすることも出来ま
す。
注目したいのはトップライトで、これは、それ自体の面積の3倍の窓面積として計算する
ことができますから、採光上だけでなく、法規上も有利です。逆に、隣地に接した
壁面の窓が敷地境界線に近い位置にあると、法規上、窓面積には含めることができ
ないこともあるので注意してください。
(次回につづく)

No.097「断面、立面」について

プランニングの第一歩は平面計画ですがプランを立てるときは、建物がどのような
立体になるかを考えることも大切です。
そして、上下のつながり、外観構成などを考えていくにつれて、住まいのイメージが
明確になっていきます。

建物を縦に断ち切って図に示したものを断面図といい、これによって全体のボリュー
ムを知ることが出来ます。
また、高さは建物の一部分の縦断面図を詳細に記入した矩計図(かなばかりず)や
各室の断面を記入した展開図によってもつかめます。
建物の四方を大まかな方向別に外から見たところを表すものは立面図で、ここには
外壁、窓、ベランダといった建物の目鼻立ちが描かれています。
つまり、平面は断面を知ることで立体化され、更に立面によって全体の印象をつかむ
ことが出来るわけです。

ちょっとした断面計画のポイントは
建物を立体としてとらえて検討していくときには、階段の位置が重要になります。
ゾーニングのときは、平面のスムーズな流れを損なわないように、適切な位置を
考えましょう。また、2階建て以上の建物の場合は、上下の部屋の配置にも注意
が必要です。
例えば、お年寄りの部屋の上には音や振動が発生しやすい子供室やオーディオ
ルームなどを配置しないほうがよく、給排気音が気になる水周りは上下階で位置を
整える、といった工夫が望まれます。
これは平面計画にもいえることで、個室の落ち着きを保つ為には、部屋と部屋の間
に収納部を設けたり、家具を置くなどして防音対策を考えてください。

立面に関係する建築基準法上の規制の数々
断面計画の際に忘れてはならないのが、建築基準法による建物の高さ制限です。
一つは建物の最高の高さを制限するもので、これは第1種低層住居専用地域だけに
かかる規制です。たかさは地域によって最高10m、または12mとなっていますが
地域の建築協定によってさらに低くしなければならないこともあります。
これをオーバーしてしまいそうなときは屋根の形を変えるなどの工夫が必要です。
建築基準法では、天井までの高さの3分の1以上が地盤より低いか、床面が1m
以上地盤の下にある場合は地下室となりますから、一部を地下室にして床面積を
増やすことも可能です。

このほか道路斜線制限、隣地斜線制限、北側斜線制限、日影制限などもあります。
前者2つは、道路や隣家への圧迫感を和らげ、開放感を保つ為の規制です。
後は隣地に対する日影を考慮するように定められたもので、ほかに高度地区といって
北側斜線制限がより厳しく設定されている地域もあります。

以上は建築基準法上の規制で、他に火災に対する安全性を保つための規制として、
準防火地域内の隣地などに接する部分の外壁や開口部の仕様に対する規制もありま
す。
また、街づくりの観点から、各自治体や地域住民が独自の規定を定めていることもありま
す。建築家などの専門家は、当然これらの規制を考慮に入れてプランを構築しますが
一応知識としてしっておくとよいでしょう。