設計事務所アトリエシゲが教える住まいに関する情報や裏技 2001年07月
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設計事務所アトリエシゲが教える住まいに関する情報や裏技

「家は叶う 建つべし! 建つべし!」個性派住宅を数多く手がけた建築家が楽しいすまい奪取への情報や裏技をわかりやすくときにはおもしろおかしく提供いたします。

No.32「迷います」

前回のペアガラスの話のつづきなのですが
私自身の設計はなるべく自然の恵みである光や風を家に取り入れた設計が基本に
あります。
日本の家は「夏を旨」とする。といったところからも来ているのでしょうか。
実際に風が通れば夏はしのぎやすくなるし
冬も傾斜角の低めの日差しで部屋の奥のほうまで照らしてくれます。
ところがところが良い点ばかりではありません。
冬が寒いのです。
古民家に住まわれている方に
「いいですねー過ごし易いでしょう」と伺ったところ
「冬がとても寒いのです」と返ってきます。
床下の冷気や隙間風などです。
寒さを嫌うのはお年を召してからのが多い傾向です。
2世帯住宅の打合せなどで若夫婦のご両親からの要望はほとんどが
「冬暖かい家にしてほしい」です。
そういえばシルバー世代で別荘を持たれる方からは
八ヶ岳や那須よりも伊豆が良いとよく聞きます。

と、いうことで風を取り入れるのは必ず開口部が必要です。
同時に光を入れるので必然的にガラスになります。
このガラスがくせもので熱を逃がしてしまうのです。
ガラス面が大きくなるほど光をたくさん取り込もうとするほど
熱を逃がしてしまいます。
つまり冬の夜は寒くなります。
解決策は厚手のカーテンなどで防いだりします。

そこで人気の断熱ペアガラスサッシュ。
ガラスが2枚になることにより断熱性能も飛躍的に向上してます。
「これで解決!」
といいたいところですが
単純にガラスが2枚になって金額もアップするということです。
大きな開口部をもうけると建築費に大きく影響してしまいます。
ただでさえ窓を多めに付ける設計で鋼製建具工事が一般の1.5倍かかっているので
その上ペアガラスになったら・・・・・・
と考えてます。
ですから夜、お休みになる寝室は断熱性能を上げるため+コスト押さえるために
小さめのペアガラスサッシュを使い
昼間明るさを求める今には大きめのペアガラスサッシュを使い分けて
コストバランスを取ればよいと考えています。

余談ですがこの断熱ペアガラスサッシュ冷房には普通の1枚ガラスと変わらないそうです。
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No.031「暖かい家、涼しい家について」

断熱効果を高める為に外断熱工法をここのところ使ってます。
断熱材を建物外側に張ることにより建物内部結露を防いで建物の耐久性を高めます。
同時に気密性も取れるので冬の暖房も逃がしません。

実は窓のガラスが一番熱を逃がしてしまいます。
この点については
ガラスが2重になっている「ペアガラスサッシュ」という
アルミサッシュを用いてカバーします。

サッシュメーカーのコスト競争はすさまじく
あるところでは通常の一重ガラスと同値段で「ペアガラスサッシュ」が
使えるようになりました。
ガラス板が2枚になり真ん中の真空層などにより断熱性が格段に
向上します。
この「ペアガラス」もバリエーションが豊富になり、
紫外線とそとの熱は入れないで赤外線を取り込むといった
「LO_Eガラス」といった高級な二重サッシュや
北欧製の木製でしかもトリプルガラスの入ったサッシュなども
あります。
欠点はガラスが倍になるのでとても扉が重くなってしまうことや
開口部を大きく取ろうとするとコストがとてもアップしてしまうことです。

自然の空気や光を入れたい方にはこの辺が悩むところですね。
基本的に高気密高断熱住宅は外に対して閉じる設計になります。
窓は恐らく閉めがちにするほうのが室内の温度を保てる家なのです。
エアコンや床暖房を効率よく室内にめぐらせる為なので・・・・

都会や密集地では閉じる設計も解決のひとつかもしれません。

No.030「おもしろスポット」

楽しみながら自分の手で家を作るセルフビルドが少しずつ流行っています。
小屋ぐらいからスタートすると挫折せずに出来るのではないでしょうか。
郊外型のDIYショップも「ジョイフル本田」(茨城、埼玉で店舗展開中)
といったディスカウンターが
かなりの安値で材料を販売していますので近隣の人や業者にも喜ばれているようです。
南関東でもこのようなところが少しずつ増えてきました。
東名横浜町田インター近くの「建材市場」もそのひとつです。
半端物や主に輸入部材の窓や扉を安値で販売しております。
趣味で別荘や離れを作るときは結構、利用価値があるのではないでしょうか。

場所:町田市鶴間1591
    R16から「万葉の湯」の側道に入って
    100m程行った突き当りの倉庫
TEL:042-788-4530
定休日:水曜日

他にもこのようなところがあります。
http://www.casanavi.co.jp/
http://www.dinet.co.jp/index.htm
http://www.open-net.co.jp/oem/oem_index.html
http://www.netlaputa.ne.jp/~asabi/
http://www.sanwacompany.co.jp/
http://us.nakapoworld.ne.jp/~ish-home/
http://www.auction-kenzai.com/

取材協力:お客様のNさん。(どうも有難うございます。)

No.029「最後です。2.3階に浴室を設置する際の注意点その3」

(ウ)床
上下階はまず先述べたように床を形成し梁間にはグラスウールを敷き詰めます。
(エ)露出配管
排水はなるべく早い時点で屋外に出したほうが防音になります。
今回は露出ですが予算があればパイプにグラスウールを巻き外壁でくるんであげれば
完璧だと思います。

浴室ドアの防音
浴室本体を防音させると開口部からの音漏れがメインになってきます。
浴室入口は遮音性という観点からは完璧なものは見当たりませんが
引き戸タイプ、折戸タイプよりもドアータイプのが遮音性が良いと思います。

隣接する寝室、子供室ドアの防音
洗面、脱衣室からも洗濯機の音などが発生します。
隣接する寝室、子供室の防音は
扉自体をなるべく質量の大きいものとして枠まわりにはゴム製の
パッキンをいれたユニット型のドアがおすすめです。
最近はバリアフリーなどを鑑みて
沓摺りなしの三方枠がほとんどになりましたが
より気密性を高めたい時は沓摺り+パッキンをつければ良いでしょう。

監理のポイント
ユニットバスは搬入時に一番神経を使うところです。
搬入経路を事前に職方とユニットバス屋さんと打ち合わせしておかないと
柱が邪魔でユニットが入らない、ユニットの足の着地位置が梁や根太と
ずれている。外部側、部屋側などの寄せる向きが違うなど微妙な不手際が
見受けられます。
特に、2.3階で使用するときには足場の位置、開放性、クレーンの据え付ける位置
などを確認しておくと慌てることが少ないと思います。

(3)メンテナンス
言うまでもなく湿気を帯びる空間です。
十分な通気がとれるのと同時に出来たら採光も取れればベストです。
この家では南側に浴室を設け、更に大きな窓を取り付けてますが
それでもユニットバス継ぎ目のコーキングや床タイル目地にカビが生えてきます。
まめなお手入れを施主にアナウンスしておくことを勧めます

No.028「専門的なことですみません2.3階に浴室を設置する際の注意点その2」

すずめ
3階となると見晴らしも良くなるので
外部換気扇フードの内側に秋口から雀が巣をつくりにやってきてしまいます。
立ち退いていただくのはなかなか難儀なので前もって金網を張るか、
ベントキャップ付のタイプにするといいでしょう。
密集地
普段、事務所ビルなどのオフィスで夜中まで仕事をしている設計者などは
意外と判りずらいと思いますが、(私もその一人でした。)
自宅に帰り、夏の夜冷気を取り入れようと窓を開けて床についた後になどは
隣家の浴室から漏れる音が結構、気になることがあります。
軒を連ねた密集地などはなおさらのことでしょう。
ライフスタイルの変化から夜中に入浴されるような隣人には
間違ってもこちら側の寝室が隣り合わせにならぬよう計画して差し上げましょう。
上記のことを鑑みて平面的に避けても音は上にも上がってきます。
むしろ上階のが下階の音を拾いやすいのです。
庇や軒も反射板の役目をして容赦なく音か進入してきます。
音を放出している面と直角な面に開口部が来るように
立体的に避けるようにいたします。

(2)浴室の音に対する防音

浴室で気になる音には何があるか
かけ湯
鼻歌
床に風呂桶を置くとき
シャワー
の順番です。リズミカルな音よりも
突発的な音に人間はダメージを受けやすいみたいです。

音を防ぐ工夫
(ア)壁
壁間は木造集合住宅の住戸間に施工する界壁のように石膏ボード厚さ12mm
2重張りに壁内部はグラスウールt=50を挿入します。
耐火二層管
共同住宅などの耐火構造の床、壁を貫通する際に本来使用されている
耐火二層管(通称トミジ管)をその性能の優位点を利用して浴室の排水にも
流用しています。
トミジ管は管構成が二層になっており、内側を塩化ビパイプとし、真ん中に空気層
があり、外側を繊維補強モルタルで包んであります。
主な特徴は
遮音性に優れている。
(繊維補強モルタル管は遮音する特徴を持ち、さらに塩ビ管との間に空気層を
設けてあるのでより効果的に遮音できます。
防露性に優れている。
(内外管共に断熱性が富め外管は吸水性があるので防露に優れています。)
コンパクトスペース。
(接続方法が接着接合であるので、狭いスペースで簡単に接続が可能です。)

No.027「専門的なことですみません2.3階に浴室を設置する際の注意点その1」

いつも楽しい住宅を造らせて頂いているのですが、
特に浴室には力を注がせて頂いております。(笑)
展望風呂や露天風呂を考えたときには1階よりも2.3階のが夢が広がります。
そんな上階に浴室を持ってきたときの注意点を設計者ならずもお客様にも
あらかじめ判っていただいたほうのがいいかなと思い、
専門的でちょっとつまらないかな?とは思いますが書いてみました。

(1)2.3階に浴室を設置する際の注意点
水圧の調整
自然の摂理に逆らって水を上に運ばなければ成りません。日常、1階で水を使う分にはあまり実感はありませんが夏の節水時期には水圧が下がり2階で使うお水が出にくくなった経験などあるはずです。
水道局などに行けば建築地前の道路に埋設されている管径と水圧が容易に調査できます。
水圧が強ければ3階まで直結で上げることが出来ます。水道局によってまちまちですが
3kgくらいあれば本管から直結で許可していることが多いです。
弱ければ加圧ポンプを付けて対応します。
どちらにせよ事前に確認が必要です。

床の耐久性
防水性を考えてFRP製のユニットバスを使います。
ユニット自体を何本かの足によって支えることになるので
出来るだけ足の下に梁がくる様に調整したり根太間隔を詰めたりして
伏図の段階で検討するといいでしょう。
根太であれば梁に落とし込み、その上に構造用合板を張って剛床にすると安心です。
最近ではバリアフリーを考え、洗い場床を低くすることもあるので
直下に梁をかけられないことがあります。
当然、床を張っての補強や防音対策も緩みがちになるので
直下の部屋は水周りをもってくるなどして
居室は避けるようにしたほうが懸命です。

防水
今回は意匠上、ハーフユニットバスを用いたのですが
長く使っていく上では心の保険として
2重防水パンを使っているフルユニットバスがお勧めです。

④平面・断面計画の工夫

あたまがぶつかる
見落としがちなのが北側斜線、道路斜線、最高高さの各斜線制限によって削られた
天井の下がりです。
ユニットバスですと上部に換気扇ユニットが納まるので当然、クリアランスが必要に
なってきます。
換気扇ダクトの振り回し先もなるべく真っ直ぐに外部に抜きたいところです。
設計段階でこれらを考慮しておかないと現場で逃げか効かなくなりますので
要注意です。
少しでも現場に入ってからのリスクを回避するのに先述したハーフユニットバス
での計画も良いと思います。
腰上からのデザインは自由ですし天井も斜めに作ることも可能です。
開口部もフルユニットのそれに比べて格段に大きく取れます。