設計事務所アトリエシゲが教える住まいに関する情報や裏技 素材
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設計事務所アトリエシゲが教える住まいに関する情報や裏技

「家は叶う 建つべし! 建つべし!」個性派住宅を数多く手がけた建築家が楽しいすまい奪取への情報や裏技をわかりやすくときにはおもしろおかしく提供いたします。

No.320「脅威の遮熱材 パーフェクトバリア遮熱シート」

屋根面や外壁面には断熱材を敷き詰めて冬の寒さを和らげますが、
夏の暑さに対しては断熱材が熱を一旦は受け止めてくれますが、
夜涼しくなると放出する傾向にもあります。

これらを解決する為には熱そのものを建物に寄せ付けずに
反射させてしまう素材を屋根面や外壁面に張り巡らせてしまうのが
効果的です。
これらの素材のことを「遮熱材」といいますが、
前回、ご紹介した「パーフェクトバリア」の表面にアルミを張った
「パーフェクトバリア遮熱シート」のご紹介をさせて頂きます。

以下、メーカーカタログより抜粋

2階が暑い。
熱帯夜で眠れない。
冷房の利きが悪く電気代がかかる。
そんなお宅に、環境に優しい遮熱・断熱シートのご提案です。
赤ちゃんが包まっても安全なポリエステル断熱材を使用する為、
粉塵等の有害物質の発生も無く、リフォームにも最適です。
画期的高性能と安全性を実現した省エネ対策の切り札として、
ご使用ください。

反射率の高い高純度アルミ箔を熱融着しています
基材の断熱材は、軽量で高性能なパーフェクトバリア
耐候性が高く長期の使用を実現
粉塵が飛散せず、極めて安全な施工性能
代替フロンなどの有害物資は使用していません
雨音を静かにする高い吸音性能
湿気を吸わない、高い透湿性能(透湿タイプ)
自己消火性がある、高い防火性能(引火点410℃)

アルミ箔が太陽からの赤外線を反射してくれます。
アルミ箔自体は外壁面の内側に貼ってありますが、
赤外線は外壁面を通過するので内側に貼っても効果があるのです。
アルミは電磁波も反射します。
なので高圧線の近くへ建築するといった場合、
部屋全体に張り巡らせると、効果を発揮します。
一方、部屋の中から携帯電話を掛けようとすると
繋がらない場合があるかもしれません。

保冷バックの内側に貼ってある銀色のシートや
車のフロントガラスに暑さよけのシルバーのシートを建物に
貼るといったら判り易いかもしれません。


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No.319「脅威の断熱材 パーフェクトバリア」

断熱材というと、従来からあるグラスウールやロックウール。
外断熱に使われる発泡系断熱材や
自然素材系のセルロースファイバーや羊毛などがあります。

安くても安全に疑問だったり、
安心でもコストが高すぎたりと悩ましい素材ですが
コストがロックウールより数万単位のアップで抑えられて、
とても安心な「パーフェクトバリア」を紹介いたします。

以下、メーカーカタログより抜粋しました。

次世代断熱材「パーフェクトバリア」は、
ポリエステル素材の持つ優れた特性と、
数々の特許技術の融合により開発されました。

従来、衣料・容器分野に活用されていたポリエステルを、
特殊技術で立体成型加工することにより、
発砲断熱材や鉱物繊維断熱材に代わる、
時代が求める建築・工業用断熱材が生まれました。

「パーフェクトバリア」の原料は、
ペットボトルをリサイクルしたPET樹脂です。

①PET(ポリエステル)は、衣料品では、
ワイシャツ、そして口をつける飲料ボトルにも益々多用されている安全なものです。

②PET樹脂をリサイクルして新しいポリエステルを作り出すのに必要なエネルギーは、
石油原料から作る場合よりも少なく、
地球温暖化防止に役立つ環境に優しい素材といえます。

③現在の技術で、パーフェクトバリアは、
再度のリサイクルが可能です。

原料は石油系樹脂ですが、
環境ホルモンも出さず、
燃えてもダイオキシン・塩素ガスを出す心配はありません。

①繊維の絡み合う部分に熱をかけて融着する製法(パンタグラフ構造)のため、
一切の接着剤を使わず、
ホルムアルデヒド等の有害物質の発生も無くシックハウスの心配もありません。

②完全燃焼すると、水と炭酸ガスに分解します。

③衣料、食料用容器に多用されているくらい安心な材料です。

④製造時にフロンガス等の発泡ガスを使用しないため、
地球温暖化防止に役立ちます。


粉塵が肺に刺さって、発ガン性を疑われるようなことも一切ありません。

①パーフェクトバリアは、施工時の切削粉が気管に刺さることなく、
自然に咳等で体外に排出されます。

②痛痒感(繊維が肌に刺さることによる)が一切無く、
施工技術者にとって不快感がありません。
それが施工の際の技術者のモラールを高め、
結果精度の高い住宅建設に貢献します。


次世代省エネルギー基準に対応。
パーフェクトバリアの特徴は、その優れた断熱性能にあります。
次世代省エネルギー基準にも対応した断熱性能で高断熱住宅を実現します。
熱伝導率
※ボードタイプ 0.036W/(m・K)公庫Cランク
※ロールタイプ(スタンダード)
 10Kタイプ 0.045W/(m・K)公庫Bランク
 13Kタイプ 0.038W/(m・K) 公庫Cランク


断熱性能は半永久的。
壁に挿入された断熱材は、
長期間同じ状態で保持できればその断熱性も保てますが、
挿入の仕方がずさんだったりして、
壁体内結露水を吸収したり、
へたりが生じると断熱性能が損なわれます。
パーフェクトバリアは、
独自のパンタグラフ構造によって優れた弾力と耐へたり性をもつため、
挿入時の形状を半永久的に保持することができます。
また、たとえ壁体内結露水が発生したとしても、
吸湿性がほとんど無く通気性並びに透湿性に富むため、
短期間に乾燥し断熱性能を損なうことがありません。


車のエンジンルームの吸音材としても採用。
繊維系断熱材であるパーフェクトバリアは、
空気の振動である音のエネルギーを繊維がしっかり吸収し、
低音域から高音域まで抜群の吸音性を発揮して、
気になる生活騒音を室外に漏らしません。
高気密住宅は、
音が室内にこもりがちで音が反響するため、
室内音対策が必要ですが、
パーフェクトバリアはその問題を解決しました。
車のエンジンルームの吸音材、
鉄道枕木間用吸音材としてその高性能は証明されています。


自己消化性を有しています。
パーフェクトバリアの上にタバコの火をのせると
接点部分が溶けるだけで燃え広がることは無く、
自己消化性を有しています。
万一焼却する場合でもダイオキシン等の有毒ガスの発生が無い
極めてクリーンな素材です。
不幸にして火災によって壁対内に火が回るということがあった場合でも、
人に影響ある有毒ガスを発生させることはありません。


「化学繊維のお布団や枕を壁に張り巡らせたもの」と思えば
判り易いかも知れません。


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No.255「コンクリート」

コンクリートには2つ種類があります。
セメントや砂や砂利を水を使い結合させたセメントコンクリート。
セメントの変わりにアスファルトで結合させたアスファルトコンクリート。
一般にコンクリートと呼ばれるものはセメントコンクリートの方です。

土壁のように水分が抜けることで固まるのではなく
セメントが水と接することで化学反応をおこし固化するのです。
コンクリートは圧縮力には強い反面引張り力には弱い。
そのようなことで引っ張り力に強い鉄筋を入れ鉄筋コンクリートとして
使われることが多いのです。
鉄筋を入れることでどちらの力にも十分な強度を持たせることができます。

木造に比べて大空間を柱の本数を少なく出来るのがメリットであるが
自重も多い為にビルであれば10階程度までが経済的な範囲でそれ以上であれば
鉄筋コンクリートに鉄骨を埋め込んだ鉄骨鉄筋コンクリートや鉄骨造が好ましいところ。

高速道路の橋梁を眺めているとビルやマンションに比べて柱の間隔が極端に離れているのに気が付きます。
その柱自身も薄くてなんだか頼りない。
実はコレ、綿密な構造計算によって成り立っているのです。
橋の両端は堅牢に固定して柱は橋本体の鉛直荷重を支えるためだけにあり、
しかも重力でたわんでしまいそうなその橋はあらかじめ重力とは反対方向に圧縮をかけておく(上側の鉄筋をあらかじめ引っ張っておく)ことでこの形態が成り立つのです。
呼び名をプレストレスト・コンクリートといいます。

セメントが固まるには、セメント質量の25%の水があればいいといわれていますが、
水の量が少ないとコンクリートが硬いままなので打設が厳しくなります。
一般的な配合では水とセメントの比率を40%~70%としています。
水の量が多いと柔らかくなって施工が容易になる一方、
コンクリート強度が弱くなります。
マスコミなどで「ジャブコン」と言って現場作業中にコンクリートに水を足してしまい
施工性を楽にしてしまうことが取り上げられていますが危険な行為です。

コンクリートの耐用年数は50~60年程度といわれておりましたが公害や施工不良で
実際はそれ以下の場合も出てきたようです。

たとえばコンクリートに混ぜる砂に海砂を使ってしまっている場合。
コンクリートにとって理想的な砂は、川砂ですが大きな川が少ない近畿よりも西では、
その入手は難かしく長期に渡り海砂を使っていたようです。
塩分そのものがコンクリートに対して悪影響を及ぼすことはありませんが
鉄筋が錆びてしまう事で致命的なダメージを与えます。

またコンクリートの中性化が起きた場合。
コンクリートは内部がアルカリ性であることで皮膜をつくりサビを止めます。
空気中の二酸化炭素とコンクリートが反応することにより、コンクリートはアルカリ性を失い鉄筋を守る皮膜も消えていきます。
こうして空気中の二酸化炭素によって錆び始め鉄はサビとともに膨張し、コンクリートを破壊します。


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No.252「ピュアウッド」

前回の「新月伐採の木」を使ったバウビオロギーな家
「ピュアウッド」を紹介します。

「木」は燃えやすいですよね。
「鉄」は強そうですよね。

本当のことですが木も使い方によっては鉄よりも燃えにくくなるのです。
木造住宅の火災現場を見ると柱が炭で黒くなっていますが骨組みが残っています。
表面から2~3センチまでは燃えて炭になりますがそれ以上は燃えないのです。
マッチ棒を想像してください。
マッチ棒が良く燃えるのは木が細く、その周りには燃えやすい酸素で囲まれています。
木が厚くなれば酸素が触れる部分が少なくなるので燃えにくくなります。
この木の厚みが36センチともなると1000℃の炎を120分当てても、外側は炭化
しただけで反対側は120分後でもわずか1.8度の上昇だけだという。
断熱効果も絶大という訳だ。
9.11テロでのワールドトレードセンターは鉄骨造。
航空機燃料の温度は900度と言われています。

自然にダメージを与えないように計画的に植林された
薬剤を使わない丈夫な「新月伐採のトウヒの木」を使い、
丸太ではなく製材されたいく本の角材を広葉樹のホゾで繋げて厚さ36センチのパネルで
構成された家が「ピュアウッド」の家です。

バウビオロギーの観点から言えば
太陽エネルギーで計画的に再生出来る素材で
解体後の再利用や、チップ材などに再利用可能なリサイクル性にたけ、
放射能の発生がなく、 電気や磁場の影響を受けず、健康面にも配慮している。

ローソク2本で温まってしまうという究極のゼロエネルギー住宅、
壁が厚すぎて「ウサギ小屋」と揶揄される日本の敷地に入りづらいことや
高コストが今後の課題ですがお財布にも「バウビオロギー」であることを今後、期待します。

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No.251「新月伐採の木」

オーストリア・チロル地方ではこんな言い伝えがあるそうだ。

・新月の時期に伐った木は良質で長持ちする
・月齢が新月に向かう時に伐った木は、長もちするし虫もつかない
冬の新月の時に伐られた木で家を建てると、その家は10倍も長持ちする
・ 月の満ち欠けに関わるある特定の時期に伐採された木で作られた築400年の農家に立つ煙突は火が燃え移らない

科学では今だ証明されていないようですがなんともミステリアスです。

新月とは満月の反対に地球から見て月が太陽に照らされない月。
その月の右側が徐々に照らされだします。これが上弦の月。
そして満月になり、今度は右側が徐々に暗くなり下弦の月になります。
やがてすべて暗くなり、「新月」に戻ります。
この下弦の月から新月に変わる一週間の間に木を谷側に伐採して
伐採後は葉を付けたままそのまま乾燥させるのです。
これは秋から冬の間の期間限定で初めて「新月伐採の木」といえるのです。

日本の林業家も新月伐採に取り組んでいる方もいらっしゃり輸入材の1.3倍程度で
購入出来るそうです。
 
オーストリア人のエルヴィン・トーマ氏によれば自国の林業局でも、はじめは迷信とまでいわれた伐採方法が、冬の新月期に伐採することで、「自然の理にかなった最高ランクの木材性能を引き出す」という実証まで得たそうです。

新月伐採木を使えば、無垢のままでも虫がついたり腐ったりせず、シックハウスの原因となる有害物質を使わずに済むので先人の知恵はスゴイものです。

次回に続く、

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