設計事務所アトリエシゲが教える住まいに関する情報や裏技 建築トリビア

設計事務所アトリエシゲが教える住まいに関する情報や裏技

「家は叶う 建つべし! 建つべし!」個性派住宅を数多く手がけた建築家が楽しいすまい奪取への情報や裏技をわかりやすくときにはおもしろおかしく提供いたします。

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No.181「建築トリビア6  ~そして錆びない鉄がある~」

前回の続きになってしまいますが
もっと王道、錆びない鉄があるのです。

インド、デリー市郊外にあるクトウブには、高さ7.5メートル、
重さ6トンの、紀元415年に建てられたと伝えられる鉄の柱が
15世紀の間錆びず屋外に立っているそうです。
この柱は純鉄製と言われていて、誰がどの様な技術でこの様な鉄を精錬し、
大きな柱を造って建てたかは解明されていないとのことで
世界の七不思議に数えられているとのことです。 

以前、マスコミなどで発表された
東北大学金属材料研究所 安彦兼次 助教授による「純鉄」は
不純物を完全に取除く研究を行い、
99.9995%の純鉄を造る技術を開発した。 純鉄はこれまでは電気分解法
で造られていたが、不純物をほぼ完全に取り除ける真空溶解炉法を開発
したとのことです。(少々難しいのでこの辺で。。)

特徴は
1. 白金のように輝き、大気中に1年以上放置しても錆びない。
2. 0.001モル濃度の食塩水に2時間浸した時,99.995%の鉄では
   錆びるが、99.999%の純鉄では錆びない。
3. 塩酸や硫酸にも溶けず、王水のみに少しずつ溶ける。

すごい!


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No.180「建築トリビア6  ~錆びているのに錆びていない鉄がある~」

現在の住まいに移ったら自転車や家具などの鉄の部分の錆が目に付くように
なりました。
(以前は海岸線より10km以上も内陸でした。その前はもっと
内陸だったので塩害は想像以上あることと認識しました。)
我々業界の基準では海岸線から2km以内の建物には塩対策を講じています。
(なんで2km以内かは調査中です。)
「海の見える家に住みたい!」とお思いの時にはこの塩害を十分認識した上で
検討されてください。
砂浜が近くにある家の場合、季節の変わり目、台風などで強風が吹きます。
砂混じりの強風は窓ガラスを直撃して削ります。
サンドブラスト効果により透明ガラスがすりガラスになってしまったお宅が
実際にあります。
洗濯物は潮風の吹きにくい午前中がベストです。
エアコンの室外機、給湯器などは塩害対策用をご購入ください。

鉄にとってこの錆は天敵です。
外部にはなるべくステンレスやアルミを多用して設計はするのですが
実は「目には目を」の精神で“さびでさびを制する”鋼材があるのです。
鋼板表面に自ら“安定さび”と呼ばれる緻密なさび層を形成することで鋼板表面
を保護し、内部への腐食の進行を抑制するその名も
「コールテン鋼」
(シャツではありません。。)
1940年代にアメリカで開発されて新日鉄では、20年以上に及ぶ研究開発され
実用されています。


No.179「建築トリビア5  ~気持ちよく曲がるには法則があった~」

我々の仕事は建築に限らす、建築を取り巻く環境(公園、道路、街路
造園)を含めてトータルで提案しております。
郊外の大規模ショッピングセンターには駐車スペースもあり、導入路も
あります。複合運動施設にも同様に車でのアプローチがあります。

何気なさ過ぎて普段からハンドルを握っている方でも気が付かないかと
思われますが曲がり方に実は
「カーブを曲がるときには気持ちよく曲がれる法則」があるのです。

人に行き先などを教えるときはたいがい紙にペンで描いて説明します。
「この道をまっすぐに行き、その先が左に大きくカーブして~」
などと説明する際に直線から半円を描くように曲げて描きますよね。

実際、そのように車を運転したとしましょう。
直線で快調に飛ばしてカーブが見えたところで一気にハンドルを切ります。
挙動が激しいので体は振られて車は外側に逃げようとします。
そういった心理からハンドルをより内側に切り込む衝動にかられて
事故にもつながりやすくなってしまいます。

そこで直ぐに曲がらないであらかじめ徐々に同じ量のハンドルを切りながらカーブに進入して行く方法が考えられました。
「クロソイド曲線」です。

かつて三国峠は危険な山道でした。
道が細く急なこの峠では、多くの人々が命を落とす悲劇が絶えなかった
とのことです。
昭和27年、この山岳道路が一般国道に指定された後、改良工事が行われ、
日本で初めてクロソイド曲線が採用されました。

道路の直線と力ーブの間に緩和曲線を挟み込む工法で、
直線からカーブに入った場合に車に加わる加速度を押さえ、
道路から車が飛ぴ出すのを防ぐ効果があります。

三国峠から始められたクロソイド工法は、
その後の道路整備でも積極的に取り入れられ、
各地で人々の安全を守り続けています。
自動車が走行しながらハンドルを回したときの軌跡がクロソイド曲線になること
から、安全で走りやすい道路に非常に適しています。
その他では道路だけでなくジェットコースターなどにも適用されているそうです。

No.178「建築トリビア4  ~階段には法則があった~」

何気なく使っている階段。
住宅の階段を基準に考えると幼稚園や小学校の階段は緩くて子供に歩き
易い。
けれど大人が使うと物足りない。
30年以上も昔の家の階段は法律の整備も無かったのではしごのように
急なものもある。
建物の階段はこの「建築基準法」に則って設計されているだけかと
思われますが実はもっと緻密に計算されているのです。
我々、設計者は意外と頑張っているのです。「オッホン!」(自慢の咳払い)

業界では上り易い階段の方程式があります。

「550 < 2R+T <650」
(Rは一段あたりの高さ、Tは一段の奥行き、単位はミリメートル)

人間の平均的な歩幅を2R+Tとみなしたときに、それが55cmから65cmに収まっていれば一段につき一歩で上がれるという理屈になります。
(ちょっと古いので最近の日本人には若干補正が必要のようです)

気が向いたらご自宅の階段を計ってみてはいかがでしょうか?


No.177「建築トリビア3 ~電気の周波数は大阪と東京のエゴで決められた~」

正式にはエゴでは無いようですが。。。
GWに信州の大町のダム見学で説明を受けました。
関東の電気の周波数は50kHz
それに対して関西の電気の周波数は60kHzです。
静岡県の富士川、新潟県の糸魚川を結ぶ線上で双方が分かれる訳です。

なんで2つの周波数があるのでしょう。
1882年(明治15年)に東京・銀座に灯された日本初の電灯(アーク灯)には、
連日大勢の人が見物に訪れました。初めての発電所が登場し、電灯は東京を中心
に急速に普及します。
その後、ニコラ・ステラ(米)が提唱した交流方式が電気事業の主力となり
1886年初めての電気事業者として東京電灯会社(現・東京電力の前身)が開業
しました。
1889年には名古屋電灯、神戸電灯、京都電灯、大阪電灯が相次いで設立し
1889年アメリカから交流発電機を輸入した大阪電灯が交流式配電を開始します。
その後、全国には前橋、日光、桐生、八王子など大きな街でも電灯会社が設立
されます。
1895年東京電灯・浅草発電所操業開始。
このとき使用したドイツ、AEG製の発電機が50kHzであったのが、
東日本標準50kHzとなるのでした。
1897年大阪電灯がアメリカ、GE製の発電機を増設。
この発電機が60kHzであッたので、西日本標準60kHzとなりました。
更に地方に電灯会社が増え続け、何千社となったそうです。
東京から近い電力会社が50kHzを採用して行き、
大阪から近い電力会社が60kHzを採用して行き、
現在の境が設定されたそうです。
1920年には電力過剰となり、電力会社の再編が急速に進みます。
太平洋戦争時には軍の管理下になったりしましたが、
戦後、現在の電力会社の体制になったようです。

現在では東京電力(富士川以東)、東北電力、北海道電力が50kHz
東京電力(富士川以西)、中部電力、関西電力、北陸電力、中国電力、九州電力、沖縄電力が60kHzとなっています。

北アルプスの山々には数々の水力発電用ダムがあります。
かの有名な黒部ダムは中部電力の管轄なので60kHz。
ひとつ山向こうの高瀬ダムは東京電力の管轄なので50kHzです。

ご興味があればダム見学をどうぞ。
「高瀬川テプコ館」
http://takasegawa.tepcokan.jp/

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