設計事務所アトリエシゲが教える住まいに関する情報や裏技 欠陥住宅

設計事務所アトリエシゲが教える住まいに関する情報や裏技

「家は叶う 建つべし! 建つべし!」個性派住宅を数多く手がけた建築家が楽しいすまい奪取への情報や裏技をわかりやすくときにはおもしろおかしく提供いたします。

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No.317「残念な施工 2」

「残念な施工」の知人の建築現場も
いよいよ完成間際。
どうなったのでしょうか?

小屋裏収納に登ると、天井面に設置する断熱材を確認しました。
ヒトが夜、寝るときに布団に体がすっぽり包まれることで 暖かくなることと一緒で、
建物を断熱材でスッポリと包むことで効果を発揮するものです。
当然、天井部分もくまなく断熱材が設置されてなければいけないのですが、
何故か所々、断熱材が抜けておりました。

よく調べると、押入れの上の部分だけ抜けているようです。
私なりの解釈なのですが押入は湿気を帯びやすいので
上に断熱材を敷くとカビやすくなるので施工していないのかな
とも思いましたが、本来の断熱効果が失われてしまうので
公庫基準並みの標準施工が好ましいと思います。
(第三者機関の検査ではNGとなります。)

その小屋裏収納です。
小屋裏収納といえども普通は壁と天井で囲い、
小屋裏換気口から進入する埃や虫を避けるのですが、
この施工では床を張って壁の立ち上げを少しつけただけで
終了しておりました。
小屋裏全体のメンテは楽になるのですが、、、、

階段の「ささら」という板の切り口です。
集成材で作られているので切ると合板の断面のように
なります。この断面は本来、下地となるので上に単板を
貼ってあたかも本当の木のように補修するのですが、
ペンキを塗っておしまいにしておりました。

「これでいいのかなぁ~」
と呟くようにおっしゃっていたコンセントプレート。

隅に穴が空いたままです。
穴は他のコンセントにも多く見受けられました。

和室の特長である、長押(なげし)と鴨居(かもい)です。
日本人の繊細さが滲み出る、デリケートな部分なので
節の無い、柾目の美しい木が使われるのですが、
長押は白い部分と赤い部分が完全に分かれ、
鴨居部分に至ってはスラッシュマークのように斜めに色分け
されておりました。

第三者機関では床下点検口と天井点検口を設置することが
義務づけられております。

なので床下収納庫などを設けて、点検の際にはそれを外して
潜りこむようにするのですが、
このお宅は床下収納の設置場所を巡って、ウオサオしているうちに
設置を忘れてしまったそうです。

結局、階段下の収納の床を一部張らないでそのまま床下に
潜りこめる様になっておりました。
この後、どうするのでしょう。

建築後半に使っていた仏壇が実は入らないことに気が付き、
慌てて造り付けに変更したけど、今度はお位牌が入らなかったという、、、

扉もご覧のように外側にハミ出してしまうので
横の出入り口や押入の取手に邪魔になりそうです。

追加工事の見積りも一切、判らずこれから戦々恐々だと
おっしゃっていたのが印象的でした。
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No.316「残念な施工 1」

「残念な施工 1」

知人から自宅の新築現場をチェックして欲しいと
依頼があり、拝見して参りました。
欠陥住宅とまではいかないのですが、
職業病なのか色々、目に入ってしまいます。

建築会社さんは地場の木を使って建てることを売りにしている会社です。
化粧の木がふんだんに使われる和風住宅はなかなかなもの。
「昔はこんな木の香りがする家ばかりだったよな」などと
思わず懐かしんでしまいました。

懐かしい訳は他にも在りました。
画像の窓はガラスルーバー窓(ジャロジー窓)といい、15年程前に
爆発的にヒットした商品です。
手前のハンドルを回すとそれぞれのガラスが90度近く回転をして
気持ちよい風が入ります。
雨の日でも少し開ければ雫が入り込むことなく換気が出来るのです。

ところがこのガラスルーバー窓は外側簡単にガラスが外せることから
泥棒の標的になってしまい、防犯上弱い窓になってしまいました。

また窓を完全に閉めてもガラス同士の間から風が漏れて入ってくるため、
気密性能が高まった今日の住宅にはそぐわず、殆んど使われる
ことがなくなっていたのでした。

一部の商品では二重ガラスにすることで気密性を高めていますが、
画像のようなシングルガラスは殆んど使われないのでした。

次に壁の断熱材を拝見しました。
断熱材の施工を正確に行なわないと結露の発生率を
高めてしまいます。
断熱材は壁の部屋側に敷き込み、壁の外側には空間を作り、
空気層とします。
そうすることで結露から防ぐのです。
(外断熱はこの限りではありませんが)

断熱材はタッカーという大型のホチキスを用いて柱の表面に固定しますが、
この画像の施工は柱の内側で固定をしていました。
これでは断熱材が壁の外側に押し込まれて空気層が無くなって
しまいます。

ホチキスで固定する間隔も決められたように施工されて
いないので画像のように捲れてしまいました。

数十年住むと断熱材が重みで下に落ちてしまうかもしれません。
標準的な施工は画像のように柱の表面にタッカーで
留めてます。

地面がタテに揺れることで柱が土台から抜けて倒壊してしまった、
阪神大震災の教訓を生かして開発されたのが「ホールダウン金物」です。
この金物を使って柱を直接基礎に固定するものなのですが、
画像では指定のリングではなく、座金という本来とは別の使い方を
しなければならない金物が使用されておりました。
これでは木が痩せてきた場合、効果を発揮するのか疑問です。

建築基準法では10年間の瑕疵担保保証を施工業者に義務づけて
おります。施工業者が万が一、倒産すれば消滅してしまうので、
多くの施工業者は財団法人の第三者機関に依頼をしてそちらが変わって
保証するようになりました。

なので保証会社が建築中に数回の現場を検査して、間違った施工で
あれば厳しく訂正の指導をしているのです。
どうやらこの現場では第三者の目が光ってないように見受けられました。
階段の上部を利用して電話やメモが取れるカウンターを 依頼したところ、

カウンター天板に床と同じフローリングが張られていました。
ボールペンが「ガクン、ガクン」してしまいますね。
こだわりの施工会社もこだわっていないところのチェックが
必要だと感じました。

ところでこれらの施工を直してもらうのにお施主さまは
どういったアクションをすれば良いのでしょうか?

直接、大工さんにお願いする。
工務店の監督にお願いする。

どちらも何となく言い難いですよね。

こんなときに間に設計者がいると設計者の声として
是正することが出来るのでお施主さまの気苦労も
大幅に緩和されます。

もっとも、設計者が事前にチェックしてお施主さまが見る前に
直しておきますが、、、

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No.072「欠陥住宅番組の間違い探し」

先週は怒りに任せて書いてしまいましたが今回は公平な目線で見た場合
どちらともいえない欠陥ポイントがあったのでそれをお話させていただきます。

番組内で「柱に使う材木が細く、少なかった為に家が全体的に傾き、内壁にヒビが
入ってしまった。」とありました。
現在では材料単価は昔に比べてとても割安です。職人さん達は高齢となり、今では
職人さんの手間のががかかります。なので柱を極端に減らしたところで全体のコストは
劇的には落ちないのです。
(当所ではその点を逆手にとって柱を太く、本数を細かく入れます)
柱の太さも105ミリ角が標準でその上が120ミリです。柱にも規格サイズがあります。
90ミリもありますが市場では量が少ないので割高です。
そこまでして細い柱を使うとは思いません。
私は原因は地盤にあると思いました。
以前は建築基準法で地盤調査は対象ではなかったので
施工業者の判断で一般的な基礎でした。
時代背景やコストダウンもはかられていなかったので当時はそれでよかったのです。
(当時は別に欠陥と言う意識はなかったのです)
布基礎と言う、土台回る下だけにコンクリートが打たれる方法ですと
地盤が緩いと所々で沈む可能性があるのです。

次に材木でした。
番組では「本物の桧」と「集成材の表面に桧の単板」を張ったものが比較されて
業者は「集成材の表面に桧の単板」を張った偽の桧を使ってぼろ儲けしていると
言い切ってました。
果たしてそうなのでしょうか?
桧も「国産の桧」リーズナブルな「台湾の桧」とあり、
一本の木からとるので「芯のある桧」「芯のない桧」と分かれています。
「芯のある桧」は比較的圧縮強度があるので土台に使われますが
柱に使うと割れが多く発生するので背割れをいれます。
背割れを入れるとそこから木が開いて場所によっては壁が膨れてきてしまいます。

一方、「集成材の表面に桧の単板」は均一な材料なので産地や伐採場所によって
品質が変わりません。
歩留まりが良いので地球環境にも優しいのです。
繊維方向を対角に張り合わせてあるので木の特徴である反り、ねじれが少ないのです。
それに実は本物の桧の強度が1.5倍なのです。
これでもいけないのでしょうか?
誤解を招くので職人さん、施工会社もその辺はきちんと説明しないと思いますが。

台所に入って給気口が無いことが指摘させていました。
確かに給気口らしきものが見当たらないので施工ミスだと思います。
給気口は建物完成間際につけるので見落としがちなのは否めません。
しかし、カメラに映った台所には勝手口ドアがあり、そのドアは通風用の上下にスライド
する仕様になってました。そこを開けば換気に足りる十分な空気が入ってきます。
行政によってはそれで許可される場合があります。
微妙なところをチェックマンの白髪の老人ついてきますね。
そろそろ新ネタもなくなってきたのかな?

台所など火を使うところの壁や天井は燃えないもので作りなさいといった法律が
あってそれを満たさなければなりません。
その範囲は下がり壁で仕切らなければなりません。
白髪の老人はこの下がり壁が無いことを指摘していました。
でも隣接の部屋もこの不燃処理がしてあれば別に構わないのです。
画像で観たところ大丈夫そうでしたが。。。
どんどんエスカレートして行く欠陥住宅特集
日本は平和すぎるからいけないのでしょうか。

欠陥住宅に出てくるチェックマンの白髪の老人が建てる家を
私がチェックしたいです。

No.071「欠陥住宅番組は欠陥番組だ」

GW前に何気なくTVを観ていたら
テレビ朝日で8時から「欠陥住宅特集」を1時間に渡り放映されていました。
その番組内容は全ての住宅が欠陥だと一般の視聴者の恐怖心をいたずらにあおる内容でした。
私も欠陥住宅は大反対なので事務所開設当所から現場はきっちり監理してきました。
住宅のチェックは基礎工事、躯体工事、電気工事、設備工事など数多い職種、
職人が入りますので細かい知識が要求されます。
基本的には現場で養われる知識なのである程度現場での経験は必要だと思います。
要はそのチェックを正しくされていないのが原因です。

当所にお力を貸して頂いている数々の職人さん、現場監督、施工会社は誇りを持って
毎日汗をかかれています。
一蓮托生に「職人、施工会社はダーティーだ」とされては気の毒です。

車もパソコンも日進月歩で進歩しています。
住宅も今の建築基準法を十分満たしながら限りある建築費を精一杯の技術力で
バランスよく建てることがベストであり設計者の義務だと考えます。
旅客機が墜落したら死亡率が高いですが、かといって全員パラシュートや脱出カプセル
を用意したら運賃が何億になってしまうのと同じです。

小田原は地震が多い為、お客様はまず「地震に対する配慮」をしてほしいと
依頼されます。
その上で本来、アトリエ系設計事務所の持ち味であるデザインを加えて行くのです。
このメールマガジンでも何度か登場していると思いますが
私の事務所に限らず最近は

地面は地盤調査が入り地盤の固さに応じて適正な基礎形状を決定します。
現場施工中は住宅性能保証登録機構などの第三者機関が2度以上
(多い現場など4度入ります)
検査が通らなければやり直しになり次の工程には進めません。
この検査員は各行政出身の元建築主事の軍団(天下り?)で厳しいと評判です。
更に住宅金融公庫を使えば行政の建築指導課の職員が2度以上検査に入ります。
検査が通らなければやり直しになり次の工程には進めません。
もちろん設計事務所が現場のチェックを定期的にします。

「すまいと」さんに至っては検査が更に細かくなり検査が通らなければ
施工会社にお金すら支払われません。
http://www.sumaito.com/myvoice/index.html

これでも欠陥住宅ですか?

かといって施工が完璧な家はゼロだと思います。
釘が1本曲がっていただけで大将の首を取ったように
「欠陥だ、欠陥だ!」と騒ぐいつもの白髪の老人は
私の中では建築に群がる愉快なおじさん達と一緒です。
白髪の老人、お腹が風船のように膨れていましたが
ご自身は欠陥ではないのですか?

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