設計事務所アトリエシゲが教える住まいに関する情報や裏技

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アトリエシゲブログです。

はじめまして。アトリエシゲ一級建築士事務所です。
このブログは、個性派住宅を数多く手がけた建築家が楽しいすまい奪取への情報や裏技をわかりやすくときにはおもしろおかしく提供する、というメルマガを、改めて読みやすく、検索もできるようにブログの形式にまとめたものです。
2001年から書きはじめているものですので記事の内容に一部古いものがあるかもしれませんが、書いた日付を参照の上、家づくりの参考として、資料としてお読みいただければと思います。
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No.287「湯山紀行」国内編 その6 (高野山)

「ユヤマノリユキ」ではありません。
「ユヤマキコウ」と読んでください。(笑)
旅先で見たモノについておもったことを綴りたいと思います。

4月の初めにバイクで和歌山から高野山に上った。
和歌山の海岸線では太陽の陽を浴びて暖かかったのだが
高野山の山道を上がり始めると一気に冷気が立ち込めて
防寒具を羽織ったのだった。

高野山に改めて興味を持ったのは四国を旅した際に
白装束のお遍路さんを多く見かけたからだ。
ユースホステルではお遍路さんの大学生と相部屋に
なり、その意味は弘法大師(空海)にあやかろうと、
多く僧らが悟りを求め、各地より大師ゆかりの遺跡や霊場に
修行・参拝に訪れるようになったのがルーツのひとつだと聞いた。

弘法大師は最澄と並び、日本仏教の双頭である。
「教え」はさておき、その総本山である高野山の建築は如何なものだろう
と思い、バイクを走らせたのである。

高野山は8つの峰に囲まれた盆地上の空間で高野山という山は無い。
人里離れた盆地上の空間に真言密教の総本山を造ったのだった。
標高はゆうに1000メートルを超え、残雪もある木々を抜けると
仏閣群が突然現れた。
総本山金剛峯寺を筆頭に寺院はおよそ117ヶ寺を数える。
中央の道路を挟み、両脇にお寺がひしめく。
建物と特色は取り立てて目を引くものは無いが
高野山の中心地に佇む壇上伽藍だけは異彩を放っていた。
曼荼羅の思想に基づいて根本大塔、金堂等が配置されており、
金堂は高野山全体の総本堂で高野山での主な宗教行事が執り行なわれるという。
建物全体を朱色で塗られた巨大な建物は夜はライトアップされて
さしずめランドマークのような存在であった。

実は私、この高野山へは東側からのアプローチしたために入口である
山門に向かって上って行ったのである。
奥側から山門に向かうのであれば本来、上がるではなく、下がるのが普通だ。
ところが高野山では下がるのだ。
これが真言密教と言われるゆえんである。
密教では山門からは下がって行くのである。

この山門である「大門」も国の重要文化財に指定されており、
高野山全体の総門である。

人里まで暫く九十九折が続くのであった。

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No.286「湯山紀行」国内編 その5 (富岡製糸場)

「ユヤマノリユキ」ではありません。
「ユヤマキコウ」と読んでください。(笑)
旅先で見たモノについておもったことを綴りたいと思います。

私が学生の頃は「富岡製糸工場」と教えられましたが
今は「富岡製糸場」と呼んでおります。
世界文化遺産登録を目指している都合上、工場ではまずいのでしょうか。

黒船でやって来たペルリさんから強引に開国を迫られて
渋々開国した日本であったが、開国を迫った列強の最大の目的は
日本とビジネスをすることであった。

今日までアジアで唯一、植民地にならなかった日本であったが
ヨーロッパ列強にとっては地球の反対側でおまけに小さくて海に囲まれて
台風も来るし何となくオイシクなかったのであろうことも助かった
原因だと私は考えている。

土俵際ギリギリで助かった日本であったが貿易となると列強とレートの差が
ありすぎて随分と不利な取引が行なわれたという。

日本にとって、利益が期待された輸出品は茶と絹(生糸)であったが
人力に頼っていたために品質が余り良くなく、安く叩かれていたのだった。
そこでフランス人技師ポール・ブリューナ(Paul Brunat)を助っ人外国人と
して超破格の報酬で呼び、フランスから繰糸機や蒸気機関等を輸入し、
養蚕業の盛んな富岡に日本初の器械製糸工場を設置したという。

世界登録は建物での登録を目指しているのではなく、
「富岡製糸場と絹産業遺産群」は「文化遺産(ぶんかいさん)」としての登録を考えて
いるそうです。

一方の建物、ひと目見たところ洋風の工場なのですが、
フランス人がやってきて日本人にいきなり指導しても建つ訳でありません。
そこでフランスの技術をそのまま使うのではなくて、
日本に合わせた工夫を加えてつくったそうです。

---以下、富岡製糸場世界遺産HPより----

ヨーロッパではレンガを積んで造るのが普通ですが、
日本人の得意な木材で骨組みをつくり、
その間にレンガを積む、 和洋折衷 ( わようせっちゅう ) 方式の木骨レンガ造りと
いう工法を取りました。
建造物の主要資材は 礎石 ( そせき ) 、木材、レンガ、 瓦 ( かわら ) で構成され、
鉄枠のガラス窓や観音開きのドアの 蝶番 ( ちょうつがい ) などは
フランスから仕上げて運び込まれたものでした。
しかし、資材の調達は大規模な建築のため多くの困難が伴っていました。
中心となる材木は杉の木の大きいものは 妙義山 ( みょうぎさん ) 、松の木は 吾妻
( あがつま ) から調達し、小さい材木は近くの山林に求めました。
また礎石の石材は連石山(甘楽町)から切り出してつくりました。
レンガは、ブリューナが瓦職人に手真似で教え込み福島町(現甘楽町福島)の
笹森稲荷神社 ( ささもりいなりじんじゃ ) 東側に 窯 ( かま ) を 築 ( きず )
き瓦と共に焼き上げました。

数十万個という数量だったそうです。
レンガの目地は、セメントの代用として 漆喰 ( しっくい ) を使いました。
原料となる石灰は下仁田町青倉産のものでした。
レンガもフランス積み(フランドル積み)という積み方で建造物に
流麗 ( りゅうれい ) さをもたらしました。

頑張りました日本の職人さん!!

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No.285「湯山紀行」国内編 その4 (五重塔)

「ユヤマノリユキ」ではありません。
「ユヤマキコウ」と読んでください。(笑)
旅先で見たモノについておもったことを綴りたいと思います。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)によると
五重塔(ごじゅうのとう)は仏塔の形式の一つ。
仏塔には多くの種類があるが、このうち、「層塔」と呼ぶ楼閣形式のもので、
五重の屋根をもつものを「五重塔」と呼ぶ。

「五重塔は境内に入れない一般の人々が離れた場所から
参拝できるようにしたために出来たもの」とTVの雑学番組で
説明されていたので皆さんもご存知かと思われますが、
中は五階建てではなく、吹き抜けているだけなのはご存知だったでしょうか。
なので平屋ですね。

五重塔などのことを層塔と呼びますが
中国の層塔は最上階まで登れるものが多いということです。
やはり、中国から伝わった文化を真似したばっかりに
中身までは真似できなかったということでしょうか。

少し恥ずかしくなりました。

話を変えて、五重塔は激しい揺れを柳に風と受け流す柔構造と
制震構造なので地震には強いと言われております。
五重塔は真ん中に心棒のような柱が建っているのですが
なんとこの柱は宙吊り状態になっているのです。
柱が振り子のように地震力と反対側に作用して和らげる効果があると
言われております。

が、その真ん中の棒は最初は地に着いているのですが
外壁を構成する材料が重い為に心棒と外壁との間に隙間が出来て
雨漏れが発生し、その水が心棒の根本まで伝って腐らせて
結果、宙吊りになったとの言われている。

どちらにせよ、五重塔不倒神話は続くのである、、

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No.284「湯山紀行」国内編 その3 (合掌造り)


「ユヤマノリユキ」ではありません。
「ユヤマキコウ」と読んでください。(笑)
旅先で見たモノについておもったことを綴りたいと思います。

インド起源の礼拝の仕草で、両手のひらを胸または顔の前で合わせるものを
合掌といいます。
手の先を合わせて手首の付近が軽く開くことで二等辺三角形が出来上がります。
飛騨高山の大家族住宅の屋根の形はこの合掌の二等辺三角形に似ていることから
合掌造りと呼ばれるのは皆さん、ご承知のことでしょう。

屋根の傾斜を急にすることで雨を素早く地面に戻します。
屋根には草の一種である「萱(カヤ)」を葺くのですが、草なので直ぐにしみて
雨が下に漏れてしまいます。
これを防ぐ為には幾重にも重ねてしみ込むのを防ぐのです。
幾重にもなるとたとえ草でも重量が増します。
重みで屋根が潰れてしまうのを防ぐために屋根傾斜を急にして
荷重が下に移るように計算をしているのです。
「屋根を載せる」というより「屋根をたて掛ける」というのが分かり易いかも
知れません。
合掌屋根は屋根の三角の部分も部屋(階)として利用するので外壁=屋根となる
ために材料も少なくて済む訳なのです。

外見がとても重厚で堅牢な感じもしますが地球には重力があり、
自重がありすぎるので意外に脆かったりします。
うっかり、風の通り道に屋根面を向けて建ててしまうと風で飛ばされてしまうので
どの家も三角の外壁面を通り道に向けるといった工夫をしています。

因みに、関東の大工さんでも屋根を棟木無しで作るときにも「合掌」と呼んでいます。

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